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親鸞聖人生誕850年記念

2023/05/29
コラム

親鸞聖人生誕850年を記念して京都国立博物館で開かれている「親鸞聖人生誕850年特別展 親鸞」─生涯と名宝に-行ってきました。チケットショップに前売り券を買いに行きましたが、あいにく売り切れ。博物館は新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後とあってか、お年寄りから若者まで想像以上に多くの人にビックリ。
親鸞の生誕850年という節目の年にあたり、親鸞自筆の聖典をはじめ過去最大の出店件数国宝11件、重文約70件が集結していました。

私も大好きな作家の司馬遼太郎さんは、鎌倉時代は一人の親鸞を生んだだけでも偉大だったと書かれています。
親鸞聖人は承安3年(1173)京都日野の里で誕生され9歳で比叡山に入山。10年間の修行にも悟りを得られず29歳で山を下り、六角堂へ100日参籠(さんろう)を決意されました。
参籠の終わり頃の95日目に観音さまが聖徳太子となって現れ夢のお告げを受け、東山のふもとの吉水に居られる法然上人の弟子となられたが、法然教団は弾圧を受け親鸞も罪人として越後に流されました。罪が赦され関東で長く布教に励み、その後京都へと戻り晩年まで多くの著作を執筆、推敲を重ね90歳になられた弘長2(1263)年冬往生され東山の延仁寺で荼毘に付され、その北の大谷という地にお墓が営まれています。

一つ一つの展示物の前には、皆さん長い時間をかけ説明を読み、聖典などは一字一句読まれているかと思う位滞留時間が長く、90年に及ぶ生涯を研鑽と伝道にあてた真摯な姿とその教からが現在も多くの人を魅了している事が感じられました。

京都生まれ京都育ち「ズブズブの京都人」の私は、禅宗(臨済宗)で浄土真宗の教えは知らないのですが、生誕の地であり臨終の地でもある京都に住み、親鸞ゆかりの場所も多く有り、私も親鸞その人を感じたくなりました。

帰りには京都・南座の4月公演「若き日の親鸞」の原作となった五木寛之の「親鸞」を買って帰り読書中です。